A LOST AND FOUND

色々なものを失くしてきたような気がします。

これだけ小さなブラック的な会社が数多く存在できる、やっていける日本という国

人手不足は相当深刻化している。全体的にだ。特にサービス産業、接客業といわれる、フードもレジャーも人が取れないことを前提にしたシステムの構築を進めている。

首都圏とかそういうところ限定なのかもしれないが、40人程度のコマ数を維持する店舗は、求人費に最低「月200万円」かかる現実がある。知ってました?

応募してくる若い方々の意識も、上の年齢からみれば「相当相容れない」ものが多く、これは、どの時代においても変わらない流れ。今に始まったことではない。

 

全員がそうではないんだが、たまたま重なるとダメージが大きいのは、平気で休むこと。こちらがお願いして入れたシフトではなく、本人の希望。なのに休む。

しかも理由が「体がだるいんで、体調不良です」。もっと、オシャレな理由が欲しいところなんだが、他には「休むと決めたんで、休みます。なんで理由を話さなくてはいけないんですか?」というのには衝撃を受けた。

 

個人的には、食うに困らなければ働かなくていいと思っている。無理するな。

先にあげた休む子たちは、ほとんど20歳前後の子たちで、親元から通ってくる。だから、頼れる「元」があるんだったら、こういうご時世なので、有効活用されて良いと思うんだが。

「生きるために働く」ことは、何かに隷属しているのでそういう考え方はナンセンスだ!とか、僕が僕であるためにとか、好きなことを好きっていえる自分が好きとか、

ごめんなさい。どういう表現をしようが、どういう承認欲求をされようが構わないんだが、食べるためにどうするかは現実的な普遍な事実として理解はしておきたい。

 

ホモサピエンスは「種」として、地球を席巻してきた最強種族として、食べることを効率的に、最低限のエネルギーで地球全体を「餌場」にしてきたグレートな存在。

しかも、この日本では、たった一人で「餌場」を作ることができ、それがかったるかったら、幾多もある他人が作る「餌場」を選択し、それにぶら下がることもでき、それさえもかったるかったら、数多の餌場を「管理」する日本という国にぶらさがることもでき。

 

これほどイージーに「食うために」と「生きること」を直結せずに、やっていける世界はそんなに多くない。集団特性を最大限に利用してきたグループだ。

 

インフラがこれほど整った世界では、ユーチューバーとかブロガーでさえも、どれほど継続できるかはわからないが、自分で餌場をつくり食っていくことができるが、

個人的には、他人が作った餌場で、集団の中で食っていけたほうが「楽」。そういう流れでこの種は増えてきたからね。

その餌場が「ブラック」なのか「ホワイト」なのか、わからんけど、もっと楽ちんに生きていくには「ホワイト」の方がいいに決まっているが、その餌場に参加するためには相応の努力が必要とされるだけの話で、

努力すればいい。

残念ながら、自分の餌場がブラックだなぁ、と思ってしまっても、「自己実現」とか「独立」を考えていたり、変に「承認欲求」が満たされていて奇妙に満足していたり、そういう手合いも混ざっているのは事実で、全員が洗脳されて不幸なわけではなく、

どの現場にも、色んな事情を抱えた個体がいるから「ややこしい」。

 

「自宅とか親」が己の餌場を提供してくれている、若い子には、色んな事情を抱えながらそのアルバイト先という「餌場」に集まってくる連中のことなんて、1ミリも関心がなく、想像も働かない。

休むことの理由を話さなければ、相手をそれなりに納得させなければ、その餌場に集まる、それぞれの事情がある個体を敵に回すだけの話。会社が困るというのは、2次的な話だ。

 

この理由がわからなければ、仮に親が提供する自宅という「餌場」が、親が事情あって飛んだり、消滅したりして「解体」されたとき、自分がどうなるのか、どういう経験をしてしまうのか、どういう事情を抱えてしまうのか、どういうことをしなくてはいけないのか。

集団の餌場を選択したとしても、それ相応の対応は必要だということ。ブラックであればあるほど、その餌場には、たぶん、同じように考えるけれども色んな事情をもった連中が五万といて、独特な世界が様々に確立している。

そういう集団が一番嫌がることは、理由もなく勝手に休まれること。

己で食っていけるんであれば、全然よろしい。集団に参加しなくていい。それだけの話。むしろ、自分にあった集団に行きつくまで、渡り歩いている個体のほうが理解しやすい。勝ちも負けもそこには無いです。

大多数の会社は、今の基準でいうとブラックなところがほとんど。色んな常識と非常識がまぁ、面倒くさいほど混在している。

そう、その通り。その餌場を仕切る人間のありあまる個性が発露されているからで、みなさんが称賛する「個」の実現がなされている証左だからだ。

食っていくための手段なり、方法は数多ある。あとは、どういうポジションでやっていくかどうかだけなんだが。