A LOST AND FOUND

色々なものを失くしてきたような気がします。

俺語りの子が本当に多く目につくようになった。

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根拠が薄いかもしれないけれど、どうでしょう?

若いアルバイトの方々を雇用している職場でございますが、まぁ、色んな方がいらっしゃって超面白いんですが。

若い子(という表現も、己の年齢が高目なのがわかってしまうんだけど)、採用して、初日とか、最近で多いのが、初めから飛ばしにかかる子が多い。

どういう意味かというと、自分の「居場所」を確保するためなのか、不安なのか、聞かれる前に、自分の趣味から始まって、何をしてきたか、どういう自分なのかを、言い始める。(マーキングの一種なのかなぁ)

そもそも、そういう展開は話に「落ち」がないし、相手かまわずの流れもあるんで、サービストークもあろうかと思うんだが、ちょい、盛る。話を盛る。

これ、いつか破たんするし、たまたま賛同を得ても、そもそもそういう話題は、その仕事場の業務と関係ないから、仕事、半人前でそもそも恰好ついてない塩梅で、いくら自己語りしてピーアールしても、

いくつかの局面で、彼が「言っている自分像」と、与えている「自分像」のギャップが深くなってきて、収拾がつかなくなる事例が、多い。

見ていて、辛いんだわぁ。

 

本人が、自分の意に反して「どういう風に見られているか」なんて、これ、自分の思った通りに事が運ぶ世界ではないし、

そもそも若い子なんて、そもそも、己のことなんて、しょせん中学、高校のように、ある意味同質的な社会でかもしだされてきた、まだまだペランペランな理解なんで、

これまた、社会というか、金銭利害含んで、色んな程度の差はあれ、重層的な社会をご経験された連中が、いい悪いは別にして、ごろんといるわけだから、

思ってもみなかった「あだ名」とか「扱われ方」して、うろたえる若い子たち、多い。

 

繰り返し経験してくると、色んな見方されるのも、ほんと、いい勉強になるんだけど、若い子たちは、この時点で軽く崩壊する(笑)。

 

前ふり長くて申し訳ないんだけど、

結婚詐欺って、全部が全部じゃないけど、被害にあった女性がインタビューで、加害者の情報をあまり知らない、そういうケースを見ることがある。

結婚詐欺師に関して、WEBで検索すると、「ひっかりやすい被害者とは」という情報をよく目にするけど、だいたい定番で、提供会社は結婚相談所だったり弁護士事務所とか探偵事務所が多いんだけど

思うに、加害者の情報を正確に知らないというのがひっかるところなんだよね。

 

多分、そういう詐欺師って、「俺語りはあんまりしないで、よく、人の話を聞く」のに長けているんじゃないかと。「聞きまくって」いるんじゃないかと。

 

女性に限らず、男性でも、最近、本当に軽度のことでも、自分の話に持っていく「俺語り」が激しい子が多くなってきた感じある。

逆に言うと、当たり前なんだけど、昔から人間てあんま変わってなくて、「承認要求」は誰にも普通にあるんで、聞いてくれること、聞いてくれる人、聞いてくれる場

カウンセリングでもそうなんだけど、そういう一方的にも聞いてくれる人を欲しているのは普通のことなんだよね。

 

最近、異性との付き合いがどうのこうのという情報が、各種発信されているんだけど、要は、相手の話を十分に聞くということが、みんな、やろうとする、いや、やることに意味を感じなくなっているんじゃないかと、ふと思っています。

 

ネットで情報とれるし、吐き出せるし。人って面倒だよね。とか。

 

そう考えると、相手事情おかまいなしに、そもそも「俺語り」する人間が増大している傾向が、なんとなく、そういうことからも理解できる。

 

わかってくれる、なんて、微妙に幻想なんだけど、スモールトークから始まって、重い話や政治信仰などの話まで、どうあったって、話を聞いてくれるということは、今も昔も変わらないんだろうけど、「自分を受け入れてくれる」「自分を理解してくれている」「自分を愛してくれている」という、

ごく自然な発展になっていくんだろうと思う。

愛は、愛してくれるという表現は違うと思うんだけど、ここでは言わないね。愛するという表現しかないと、思っているんで。

 

いつからなんだろうな、その、聞くことが不得手?意味を感じないような方々が増えてきている。

カーソル動かして、ボタンを押しての世界では、聞くことなんてそんなないよね。インタラクティブとかいっているけど。強引かしら?

 

そういう意味で、社会のコミュニケーション自体の変容は、存在そのものの不安要素にもなりかねないなんて、ちょっと思いました。いい方向に収斂されればいいけど、何か変に扇動的な要素に火がつくと、この手の方々は、一気に危ない方向に一直線になりかねないからな。