A LOST AND FOUND

色々なものを失くしてきたような気がします。

もう、民泊民泊と言って規制だ緩和だとか言っている傍で、どんどん大手が違う仕組みでバンバン走っている

f:id:guripania:20170818170141j:plain

民泊法案が決まってから、さて、どのようになるかと。

来年に施行という話ではあるが、管理は都道府県に丸投げなわけで、そもそも手続きも、手続書類も、窓口も、人員も決まっているとはとても思えない。

予算は各年度で決まっているわけなので、いきなり決まったからと言って、担当部署をいきなり作るわけには、普通、いかないだろうし。提出されたペーパーを受け付けて、さらには提出されていない、つまり「違法」状態の「物件」を、どのようにしめていくのか。

もう、実務レベルから、東京でいえば、都庁の方が可哀想で可哀想でならない。

色んな意味で。

180日規制が、そもそもクローズアップされているが、自治体によっては、さらに短縮することができ、京都とか都内では、台東区(浅草)とかがすでに短縮を計画している。

一部には、180日。つまり6カ月。管理スタートを来年の6月からにすれば、来年1年はフルでサービスができるわけで、

いきなり1月1日からスタートすれば、宿泊者にとって、アエビーにとっても、ちょっと困った事態になる。なぜかというと「優良ホスト」の部屋は、すぐに埋まる。そうすると、来年夏以降は、つまり、そういうこと。腐った「ホスト」の部屋しか残っていないわけで、

訪日客としては、「試練」な環境になるわけで。エアビーとしても、スーパーホスト物件が「終了した」後半、惨憺たる評価の嵐は目に見えているわけで。観光庁としても、インフラ整備できない以上、痛しかゆしといったところ。

 

で、どうすんのかということ。

 

ところが、もう、すでに色んなサービスが始まっているんで驚いた。

www.kabocha-b.jp

これはビックリしました。

もう大東建託ビックリの話で、やっていることはほぼほぼ同じ。相続対策で資産持っている高齢者に集合住宅を建てさせて、サブリースを組ませるというビジネスなんだろうけど、仕掛けが違いました。

アパートだと、もう、部屋が埋まらなければ、どんどん家賃が下げられて、ついにはローンを下回る「持ち出し」になってしまう。そういうこともあるわけだが、

この「かぼちゃの馬車」さんは、シェアリングサービスに仕立てて、「女性専用」のシェアハウスを売りにしていました。

初期費用が1万円から2万円。家具類とかはほぼほぼ揃っているので、なんだろう、それこそ着の身着のまま入居できるという感じ。

普通だったら10部屋しかとれない敷地でも、部屋を「貸し出す」わけなんで、トイレ、バス、キッチンは共同でいいわけで、その分を部屋にわりふれば、15部屋以上とれる。

キャッチに「寮」という単語を持ち出しているんで、考え方として、食事を提供することが「法の枠内」で可能、という事実に、そりゃそうだったと今更ながらなんだけど、いや、民泊とというか宿泊と賃貸との線引きが、ほとんど無い。

もう、どんどん増殖していて、この運営会社。すげぇな。もう、上場できるよ、まったく、たった4年か5年でだよ。恐ろしい。

 

metroresidences.jp

これも面白かったなぁ。

はい、存じ上げませんでした。サービスアパートメントというビジネスがあるんですね。

すっかり、マンスリーとかウイークリーマンションを今後の参考にしようと思っていたんだけど、もう、民泊と賃貸、どこで線引きしたらいいかわかりません。

このサービスアパートメントなんか、もう、ホテルです。短期OKです。清掃も入ります。なんですかこれ。法人を相手に、ラグジュアリーにして、という話なんで、1カ月数十万円とかの世界ですから、我々のような市民には「降りて」こない話なんですが、

これ、朝食もゴージャスに提供するわけで、

あの、民泊と賃貸、どう違うんでしょうか?

 

結局、これだけの来日客が増えて、本来では、税金につなげて、インフラのフリーライドを防がなくてはならない、そういう話に持っていけばいいのに、

旅館業法とか、そういう岩盤的な方々の保護とか、つまり加計と同じやね。獣医学部みたいな話と一緒で、最初は経産省がノリノリで旗振っていたんだけど、いつのまにか、観光庁にとってかわられて、

昭和20年ごろにできた旅館業法が、かえって頑丈な「規制」になっていて、新規参入を全力で拒む岩盤的な状況をつくっていて、要するに、時代のニーズに全力で遅れてきていて、なんだ、一つの文化?遺産?になっている感じで、

旅館業法は、それを、そのまんま、「保護」する制度に成り下がっている。

 

せっかく、人が増えて、お金を使ってくれるんだから、効果的で合理的な仕組みを作ってやればいいのに、何も、旅館業法を盾にして、どんだけ不自由で効率の悪い仕組みにしてしまうんだろうか?

 

これだけ宿を提供している「主」が増えているのに、他国と違って、別にその町の住人が締め出されているわけでもなく、家賃が高騰しているわけでもない。京都とか大坂の一部は大変困ったことになっているようだが、

たまたまエアビーがやり玉にあがってはいるものの、いや、実に多彩なサービスが出現していて、賃貸のふりしていて、実は、短期の宿泊というスタイルが、住友不動産やら森ビルとか、超超大手がすでに実践中という話。

もう、完全に「法」とか関係省庁の「頭」がおいついてこない。し、利害関係者、特に何とかを守れ!と言い出している方々も、相当置いて行かれている。そういう残念な状況になっている。