A LOST AND FOUND

色々なものを失くしてきたような気がします。

反射的に「ざまぁ」と言っていると、当たり前と思っていた「サービス」から、やがて排除されてしまう可能性が

gendai.ismedia.jp

この数十年で、生産人口が1000万人減ったという事実は、

Population Projection for Japan

いくら東京の人口の増加、1極集中が言われている中でも、極めて厳しい現実がサービス産業に降り注いでいる。

一方で、ブラック系と、「違法労働」を断固糾弾する世論(いや、まともな意見なんだけどね)がマスコミを始め、大きく沸き起こり、「そんな会社は潰れてしまえ」はともかく、そういうことを認識できない人間は、そもそも起業すること自体間違っている。

そうしなければ「やっていけない」こと自体、ビジネスとしておかしいよね。という真に真っ当な意見で埋め尽くされている。

 

人件費が「固定経費」として収益を圧迫するから「流動経費」的な考えで、柔軟に組み込んでいこう。とか、成果報酬と年棒制を組み合わせて、収益に対してのコスト意識をあげていこう、とか2000年当初、随分言われ続けていた。

要は、企業の海外移転は、労働人件費の圧縮に他ならず、安いコストで「逆輸入」することがもてはやされていた訳で、その分、国内組は「無期雇用」から「有期雇用」に切り替えて、対応する流れ。

まぁ、大雑把な言い方だけれど、そうやって、「デフレ」を生き抜くという考え方が、いつしか、「相手を出し抜く価格」構成に転じ、さらに高度情報化社会になって、価格自体に意味がもたらされ、全員の意識が景気、アベノミクス関係なく、「デフレ」になってしまった。

 

そうなると、トリクルダウンがどうなのこうなのより、消費者が価格決定者になっているから、どういう状況であれ、その「価格では市場に受け入れられない」になれば、相当高付加価値が無い商品、サービス以外は、世に出せなくなってしまった。

大手がそうなれば、一向に下流に向かうものなんてなく、それは、総じて労働者の暮らし向きなんかに向かうはずなくて、あいかわらず、そうであれば、労働者はあらゆる簡単な手段で「低価格」のものを選択するわけで、

どうにもこうにもならなくなってくるさ、価格ドットコムさんお世話になっております。

 

さらに記事でもあるように、2000年間際まであった「人口ボーナス」が終わったという新しいフェーズに入り、と同時に「成熟化」した社会保障が当然のように崩壊し始め、予測されていた事態が当然のように出現してきた。

人口が減ってくれば、社会弱者に手厚い保護をという議論を好む政党もあるが、安部さんが強力にプッシュする賃金の値上げは、そもそも賃金があがれば、社会保障費も多く取れるわけで、そっちを声高に推し進めるのは当然のことで、なんで、野党はしっかりとこれを言えないのか不思議。

ブラック叩きは、そもそも論、社会保障費の「搾取」と連動しているわけだから、そこを分かったうえで乗らないと、気づいたら取り込まれているよ。

 

そうなると、企業側も、思い切った「サービス停止」を考えるのも自明。

賃金上昇(つまりまともに雇用する)は、その分、企業も社会保障費を負担するわけだから(半分負担だしね)、まともに雇用関係を成立させるのであれば、人を雇用するの止めると同時に、サービス停止するよね。

 

潰れちゃえ!と呑気に乗っていた連中も、そうなると、就職はできなくなるは、今まで当然と思っていた安いけど高サービスが受けられなくなるはで、一層不便な人生を送るかもしれないのに、

生活保護者のバッシングに付き合ったりとか、支給額引き下げに歓声あげたりしているうちに、無職、私企業サービスから排除された「群」に放り込まれるかも。

さらに「公務員叩き」に当然のように参加し声あげて、もし、その方向に社会が行ってしまったら、声あげている人間のほぼほぼが、きっと公的サービスからも排除されると思うよ。

 

ざまぁ、といっている分には、気晴らしかもしれないけれど、やりすぎると、必ず自分にブーメランしてしまうはずだから、気をつけようね。多分。