見合ったサービスの提供でOK。それ以外は拒否ってことで進むサービス業の世界は仕方がない。
Airbnbのシステムがスタンダードになってくるにつれ、多分、今後、あらゆるサービスにおいて、ひょっとすると導入されてくるかもしれない。
双方が評価しあう。
そして、サービスを提供する方も、される方も、それぞれが「拒否権」を発動できる。
日本において、サービス業とされる業態には暗黙の了解として、提供する側には拒否権がない。そういう解釈が普通に信じられている。
決まった料金においては、提供する側と、お金を支払うことによって受ける側も、ほぼ概念的には「同時履行」の関係にたっているので、そこに問題はないが、
解釈が「発展」していって、サービス自体が、事前、事後も含めて、トータルで提供する側に求められるに至って、各所で様々な問題が発生している。
金を払ってんだからそれなりのサービスを受けて当然、という、一方的な解釈もまかり通ってしまう事態に至っては、お客様は神様ですという70年代からのテーゼを恨む多くの「被害者」を生んでいる。
さらに、この金を払っているという話が、どうやら、金額に見合ったサービスという考えにはならず、そもそも伝え聞く最上限のサービスだったり、何も成立していない事前の状態においても、金を払うつもりの「客」なんだからと、おもてなしを要求する。
そうなると、金を払うということ自体が、ほぼほぼ「絶対正義化」を果たし、そういう行為が発生する「場」においては、「絶対神」として、
教育の現場だったり、医療の場だったり、交通機関の場だったりと、
モンスター化する神が、ここぞとばかり「公共財」までを蝕んでいく。
よく、クレームこそが店を育てる、クレームの対処こそが、コアなリピーターを生む。
そういう良く聞く話を、どのコンサルも金科玉条のように言っていたが、
当然、このような「無理筋」を通そうとするモンスター神は、従業員を蝕み、あまつさえ、とんでもない地雷客として、後日WEB上でコメント爆弾を投下し、炎上させる。
ここに至って、優良客が嫌気をさして引いていく事態。
いいんじゃないでしょうか。そろそろ無条件に受け入れるなんてことは。
そもそも「自己責任」をあれほど言っている国ですから。
拒否しても。
民泊をそこまで敵視していないホテル経営者達と言われていますが、そのはずで、結構、様々な戦略と様々な革新的なスタイルで売り上げを伸ばしております。
いや本当に、色々みていると、さすが企業がやっているので、金の掛け方が違う。マンションの30㎡に泊まるんだったら、同じ5000円前後の費用だったっら、自分はそのリノベーションされ尽したホテルに泊まるね。
ただ、そういうこと。彼らが唯一問題にしているのは、この旅館業法にございます第5条。この拒否権がない。これを緩和して欲しい、ということ。
ほとんどの利用者は、普通に利用されているわけで、なんの問題もない訳だが、本当にごく一部のモンスターが「降臨」すると、まさに惨状を呈するわけ。
金を払ってるんだからというのは事実にしても、それだけを掲げて、すべてを押し通そうとし、なんやら勝手なイマジネーションを駆使して、受けられる最大限のサービスを搾取しようとする人間は、
今後、見合ったサービスすらも受けられないという、当然の結果を受け入れなければならない。それでいいんじゃないでしょうか。
(もちろん、緊急時や人権(これも色々あるけど)障害などの事態においては、いずれも拒否権が発動されないことは知っています。)